観葉植物に適している土の配合例|5選紹介

BOTANICAL

【著者の植物歴】

植物歴6年で、220品種以上育てる

100円の植物から、200,000円を超える植物も育てている

自分だけではなく他の人にも植物を楽しんでほしいと思い植物販売を開始

植物専用のハウスを購入予定

 

観葉植物の土の配合をしてみたい」

「観葉植物の土の配合の具体例を知りたい」

こんなお悩みをお答えします。

市販されている観葉植物の土を使用することだけでも大きな問題は発生しずらいですが、環境によっては根腐れをさせてしまうケースがあったりします。

逆に、植物に適した、土を自ら配合することにより、成長のスピードは大きく異なります。

この記事では、観葉植物に適した土はどのようなものなのかという事を説明したうえで、具体的な配合例を5つご紹介し、その選び方のポイントや基本知識について詳しく解説します。

観葉植物の土の重要性

土が重要な理由は「植物の基礎となる根を育てるから」です。

根が育つことにより、より多くの水分養分を吸い上げることができます。そして、その吸い上げた水分養分を、葉や幹の成長に使用することができるのです。

つまり、葉や幹を元気に、大きく育てるためには、根が大きく育たないことには実現しないのです。

なので、「根の成長=葉や幹の成長」と思っていただいて問題ありません。
植物に合わせて、根に合わせて土を配合することが重要になるのです。

参考:J-STAGE~根の研究~

観葉植物の土に重要な3要素

観葉植物を育てることは根を育てることとお伝えしましたが、根を大きく、強く育てるために必要な要素が、3つあります。

・保水性

・排水性

・通気性

観葉植物を育てる際の土の選定や配合には、上記の3つの要素が大きく関わります。

1つずつ解説していきます。

保水性

保水性は、土がどれだけ水分を保持できるかという事です。イメージはスポンジです。
(スポンジは細かな穴が空いているので、中に水分が多くとどまります。)

観葉植物は、適度な水分が必要ですが、常に土が濡れている状態が長引くと根腐れを引き起こす可能性があります。
そのため、土の保水性を調整することが重要です。

保水性が高い土は、通常、土の中に水分が長く留まり、乾きずらい為、乾燥しやすい植物には向いていますが、過剰な保水性は注意が必要です。

排水性

排水性は、土が水分をどれだけ速く排出できるかを示します。イメージはたわしです。
(上記したスポンジは水分を貯めこむことができるのに対して、たわしは水分をあまりためず、流れ出る傾向にあります。)

適度に排水性がないと土から水が抜けずらくなり、結果、上記したように根腐れを引き起こす可能性があります。
特に多くの観葉植物は、根からの呼吸が重要になるため、排水性の良い土が求められます。土の粒子が大きくなることにより、隙間ができ排水性が良くなります。

つまり、保水しつつ、排水性も高い土がバランスがよく、観葉植物がより元気に育つことができます。

通気性

通気性は、土の中の空気がどれだけ流れるかを示します。

通気性が良い土は、根の呼吸を促進して成長を促します。
逆に、通気性が悪い土は、酸素不足を引き起こし、病害虫の原因になることが多々あります。

砂などは粒が小さく、根が呼吸できない為植物はあまり育ちません。
公園の砂場に雑草があまり生えないのはそのためです。

土の特性を知る

観葉植物に適した土の配合を選ぶためには、土を知ることが重要になってきます。
今回は大枠として2種類(基本用土と改良用土)の特性を理解することが大切です。

基本用土

基本用土は、土のベースとなるものの総称です。土の送料のおおよそ50%以上を占めます。一般的な基本用土には以下のようなものがあります。

赤玉土

観葉植物に使用される土の中で代表と言っても過言ではない基本的な土です。赤土を乾燥させたものなので肥料分などは一切含まれていません。粒上になっているため、隙間が多くなり、「保水性」「排水性」「通気性」の性能をバランスよく持っています。

鹿沼土

栃木県鹿沼市で採取される土で、赤玉土に比べるととても軽く、扱いやすい土として愛用する人が多くいます。

性能としては赤玉土と変わりません。

じゃあ何が違うのか?という点はこちらで詳しく説明をしていますので、参考にしてください。

ピートモス

植物を腐食させ、泥炭されたものを乾燥させた土です。非常に軽くフワフワとした感触なので、通気性に優れています。

又、保水性も適度にあるため、基本用土として使われることが多いです。

黒土

関東ローム層の表層から採取される土です。有機質を多く含み、 養分がおおですが、排水性は悪いので、ほかの土壌改良剤と混ぜて使用されるケースが多いです。

改良用土

改良用土は、基本用土に追加して使うことで、特定の要素を強化するためのものです。以下のものが代表的です。

パーライト

ガラス質の火山岩を高熱処理して作る人工の土です。非常に軽量なうえに、排水性や通気性の向上させるために使用されることが多いです。

バーミキュライト

無菌の人口土で、保水性をあげるために使用されます。又、湿度を保つ性質が強いので、種まきや枝さしにも使用されます。

腐葉土

土壌の保水性を高め、微生物の活動を促進します。特に栄養価の高い土壌作りに役立ちます。

軽石

軽いうえに、通気性、排水性に優れるので、乾燥を好む植物に多く用いられる。又、強度もあることから、鉢底石として使用されることも多い。

観葉植物の具体的な配合例5選

土を作ってみたいけど具体例を知りたい人も非常に多いかと思います。

なので、今回はケースごとに、観葉植物に最適な土の配合例を5つご紹介します。それぞれの配合例がどのような植物に適しているのかも説明しますので、自分の観葉植物に合った土の配合を見つける参考にしてください。

配合例1: 一般的な観葉植物の土(室内)

配合

赤玉土 30%、腐葉土 50%、 軽石 20%

特徴

室内は風もあまりなく、土が乾きずらいので、排水性、通気性の高い土の構成にしています。この構成だと比較的どの観葉植物でも問題なく成長をすることができ、幅広い植物に対応可能です。

配合例2: 一般的な観葉植物の土(室内)排水性重視

配合

赤玉土 30%、鹿沼土 30%、 軽石 30%、腐葉土 10%

特徴

配合①よりもさらに排水性、通気性を重視し根腐れをさせないような構成となります。根がそこまで多くないパキラ等に適している土です。

根腐れしずらくなる半面、栄養分がすくないため、液肥等で補う必要があります。

又、鹿沼土を入れることにより、鉢全体の重さが軽くなり、移動もしやすいような構成です

配合例3: 一般的な観葉植物の土(屋外)

配合

赤玉土 30%、鹿沼土 20%、腐葉土 50%

特徴

室内に比べ、屋外の方が土が早く乾くため、保水性が比較的高くなるような構成です。室外におくということもあり、虫の発生を許容できる場合、室内の土よりも成長が早い土です。

配合例4: 乾燥に強い観葉植物用(サボテン等)

配合

赤玉土 30%、鹿沼土 20%、軽石 50%

特徴

極端に通気性と排水性が優れています。サボテンや多肉植物は水分を貯めこむ習性があるため、土の中に水分が少ない方が元気に育ちます。

通常の観葉植物に使用すると、土の乾きが早く、水やりの世話の回数が多くなり世話が大変になります。

配合例5: 栄養価重視の観葉植物用

配合

赤玉土 20%、鹿沼土 10%、軽石 20%、腐葉土 30%、黒土 20%

特徴

非常に有機質が多くあり、栄養価の高い土の配合です。特に、観葉植物を急激に成長をさせたい方には適しています。

ただし、比較的に排水性は低いため、水やりの頻度は通常の観葉植物の土に比べて少なくした方が根腐れしにくくなります。

まとめ

以上が、観葉植物に適した土の配合例です。

観葉植物や環境に合わせ、自身がどのように育てていきたいのかという事を考えましょう。

又、それぞれの配合が持つ特性を理解し、配合した土で観葉植物を育てることによってより愛着がわいてきます。

土の配合にお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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