土の種類と特徴を知ろう【具体的な配合例も紹介】

BOTANICAL

【著者の植物歴】

趣味の範囲を超えて、植物歴6年で、220品種以上育てる

育てる植物もさまざまで、100円の植物から、200,000円を超える植物も育てている

自分だけではなく他の人にも植物を楽しんでほしいと思い植物販売を開始

植物専用のハウスを購入予定

 

「配合されている土の特性がわからないので自分の観葉植物に合うのかわからない」

「自分で土を作ってみたいけどどんな土を使えばいいんだろう」

このようなお悩み解決します。

土の種類は細かく分けると数十種類にもなり、それぞれの特徴も異なります。

さらに、育てている観葉植物との相性が悪いと、体調を崩してしまう原因にもなります。

下記を参考にして、自身の植物にあった土を購入したり、自身で配合しましょう!

土の種類と基本的な考え方

観葉植物を育てる際に土で重要なのは、「植物の特性を知った上での土の選択」です。

水をたっぷりと含んだ方がいいのか、極力水は抜けた方がいいのか、

自身の植物に合わせた形で土を選択しましょう。

育てる人が特に多い、「パキラ」や「クワズイモ」の育て方と特性を記載してるので、

こちらも参考にしてみてください。

土の種類には、大きく分けると基本用土改良用土があります。

基本用土

基本用土とは土全体の割合の50%前後を占めるものです(※場合による)。

単体で50%使ったり、複数個組み合わせて50%にしたりと、

方法は様々ですが、名前の通り「基本的に使用される用土」と認識をしておきましょう。

以下のような種類があります。

①赤玉土

②鹿沼土

③黒土

④軽石

⑤ミズゴケ

1つずつ解説をします!

①赤玉土

赤茶色で粒上の土です。

水はけ・保水性・肥料もちがバランスが取れている土で、汎用性が非常に高いです。

なので、多くの植物に適しています。

粒の大きさ(細粒、小粒、中粒、大粒)や硬さ(硬質、超硬質)が異なるので、

求める保水性などの性能に合わせて粒の大小を選びましょう。

又、粒と粒の間に空気が入り込むので、より根が酸素をしっかりと吸収でき、根腐れが起きず楽なります。

②鹿沼土

薄い黄色っぽい粒状の土です。

水はけ、保水性に優れていることは、上記した赤玉土と一緒ですが、1点違う点があります。

それが、pH値(ペーハー値)が酸性という事です。

多くの植物は「中性」を好むため、割合を多く入れすぎると生育不良を引き起こします。

酸性を好むタイム、ローズマリーなどの植物に使用されるケースが多いです。

③黒土

黒っぽく、軽い感触の土です。

保水性が非常に高いですが、排水性は非常に悪く土が乾きにくい傾向があります。。

又、土がふかふかしている為、根が伸びやすいので、根菜などの野菜には非常に適します。

ただ、通気性を必要とする観葉植物等にはあまり適していません。

④軽石

軽石は、多孔質の白色の石で通気性と水はけが非常に良いです。

通気性を好むラン、多肉植物、アガベ、パキポディウムなどの栽培の他、

鉢の底に敷く石としても使用されます。

⑤ミズゴケ

ミズゴケは、コケを乾燥させたもので通気性・保水性に優れています。

土に混ぜ込むというよりも、ランなどの植物の根に巻き付けて、鉢に植えこむ方法や

盆栽の石づけなどに使用されます。

観葉植物の根に巻き付け使用することもできなくはありませんが、あまり見ない方法でしょう。

改良用土

改良用土は、上記した基本用土に追加して使うことで、植物にとってより良い成育環境を作るために使用します。

基本用土だけでは、栄養素などが足りなかったり、水を吸収しすぎる場合もありますので、

改良用土で微調整をしてあげるイメージです。

下記に4種類記載しています。

①腐葉土

②堆肥(たいひ)

③パーライト

④バーミキュライト

①腐葉土

腐葉土は、広葉樹の葉を発酵させたものです。

通気性・保水性・肥料もちのバランスがとれており、有機質(養分)も含んでいるため、幅広い植物に使用することができます。

又、土自体が柔らかいので、根の生育がしやすくなり、早く大きく観葉植物を育成させることができます。

ただ、一点注意が必要なのが栄養がありすぎるが故に病害虫を発生させる可能性が非常に高くなるという事です。

室内で植物を育てる予定の方は、腐葉土を入れない、もしくは少量に留めておいた方がいいでしょう。

②堆肥(たいひ)

植物の有機物を発酵させるものと、動物由来の有機物を発酵させた2種類があります。

腐葉土と性能はほとんど同じですが、堆肥の方がやや肥料分が豊富で、土に養分を与えられることが特徴です。

又、若干においがする種類もあるので使用には注意が必要です。

③パーライト

パーライトは、軽量で多孔質の素材で、土の通気性と排水性を向上させるために使用されます。

市販の観葉植物の土に1割程度混ぜ込むだけで、簡単に室内用の土にも使用することができます。

少量から販売しているので、試してみてもいいでしょう。

④バーミキュライト

バーミキュライトは、層がいくつも積み重なっている構造になっているので保水性・通気性に優れています。

土混ぜ込んで保水性、通気性をあげるほか、種を発芽させる土壌としても活躍をします。

水分の保持と空気の供給がしっかりと行われるため、種でも、植物でも使用できるという事です。

土の配合例【特徴別】

「土の種類と特徴はしれたけど、どのくらいの割合で混ぜればいいのか?」

そんな声も聞こえてきそうです。お任せください。

具体的な配合例を紹介します。

①室内で育てる観葉植物用の土の配合

②屋外で育てる観葉植物用の土の配合

③大型の観葉植物用の土の配合

④サボテン/多肉植物系の土の配合

⑤アガベ系

下記を参考に自身でも土を作ってみてください。

室内で育てる観葉植物用の土の配合

パキラなどの観葉植物には、「保水性」「水はけ」の2点が重要になります。

以下のような土の配合が適しています。

  • 赤玉土      :50%
  • 鹿沼土      :30%
  • 腐葉土      :20%

この配合は、赤玉土と鹿沼土で「保水性」「水はけ」を保ちつつ、腐葉土で栄養も与えることができます。

又、粒と粒の間に空気が入り込むので根腐れもしにくい構成です。

室内で害虫を発生させたくない人は有機質を使用しない下記の配合もおすすめです。

  • 赤玉土      :60%
  • 鹿沼土      :20%
  • 軽石       :20%

有機質を使用しない方法です。

栄養が土にない分、液肥や置き肥で補ってあげましょう。

流石に3つも土を買いたくない人は下記の方法でもおすすめです。

  • 市販の観葉植物の土:80%
  • 軽石       :20%

市販の観葉植物用の土に軽石を混ぜ込むだけで排水性が向上し、育てやすくなります!

屋外で育てる観葉植物用の土の配合

屋外で育てる場合は「早く」「大きく」することが目的の人が多いと思います。

そんな時はこちらを参考にしてみてください。

  • 赤玉土      :40%
  • 鹿沼土      :20%
  • 腐葉土      :40%
  • パーライト    :10%

屋外は、室内と異なり「風」や「日光」が多いので、早く土が乾いてしまいます。

なので、赤玉土、鹿沼、腐葉土で「保水性」を多く持ちつつ、

水はけも必要なのでパーライトを混ぜ込んだ構成です。

外で育てるのであれば、この配合でまず問題ないでしょう。

大型の観葉植物用の土の配合

大型の観葉植物は通常の観葉植物よりも、水分を多く蓄えるが故に、土も変わってきます。

  • 赤玉土      :50%
  • 軽石       :30%
  • 腐葉土      :20%

上記した「室内で育てる観葉植物用の土の配合」と異なってる点は、

鹿沼土を軽石に変更したことです。

これにより、土全体の水持ちが減少するので、大きな観葉植物は適切な水分量を保つことができます。

サボテン/多肉植物系の土の配合

サボテンや多肉植物はよく乾燥するような土を好みます。

上記した内容とはガラッと変わりますね!

  • 赤玉土     :30%
  • 鹿沼土     :20%
  • 軽石      :50%

サボテンや多肉植物は早く土が乾燥する状況が好ましいので、全体の半分を、「軽石」にしています。

アガベ系

アガベ系の植物には、さらに通気性と水はけを重視した配合が必要です。

土が多くの水分を含んでしまうと徒長が起きかっこいい姿になりません。

以下は私が使用している土の配合です。

  • 軽石      :60%
  • 赤玉土     :20%
  • 鹿沼土     :20%

この配合により、極端に排水させ成長を促します。

まとめ

観葉植物の健康を保つためには、土の種類とその特性を理解することが重要です。

基本用土と改良用土を適切に選び、植物の種類に応じた土の配合を行うことで、より良い成育環境を提供できます。

各植物の特性に応じて土を選び、健康で美しい観葉植物を育てましょう。

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